2011年4月25日月曜日

線量計

線量計が届いて仕事も一区切りついたので、ちょっとしたレビューをこちらに。
車関係ないです。

ばりばり文系なのに量子力学や物性物理学に興味があったせいと、あと
チェルノブイリ大好きっ子でその不思議な放射線の世界を調べるために
たくさんの本やDVDを見てきました。
そしていつしかガイガーカウンター買って自分であちこち行って調べるんだ!
なんて思いつつも高いので躊躇してました。

alt
(裏のビルの亀裂)

調べに調べまくった結果USのInspectorが精度も高く、値段も手ごろだったので
いつしか手に入れようと思ってました。
そしていつしかウクライナへ旅行へと本気で考えてました。

そんなこんなで思い始めてから3年とか経っちゃって巨大地震が起き、原発事故。
買いそびれていたガイガーカウンターは売り切れ続出、安物は高騰し大変な価格に。
ほしかったInspectorは事故後US Amazonで国外出荷制限がかかってて購入できなく
なっていましたが、4月に入り予約受付状態になりました。
6-9ヶ月待ちですが予約。

alt
(計画停電で営業時間の短い川越駅の駅ビル) 

しかし、近々札幌へ仕事で行くので航空機内の線量は高いはずなのでどれくらい地上と違うものなのか見てみたくなり震災後高騰した安物をまず手に入れる事にしました。

ウクライナのECOTEST製 Terra-P MKS-05
箱の角がつぶれた粗悪な感じで届いたので中身も心配でしたがちゃんと本物でした。マニュアルには直筆で動作確認のサインがしてあるほどちゃんとしてます。

まずは震災前のガイガーカウンター好きな人たちの動画を見てから、これから書く内容をみてください。


左の黄色いのがTerra-P MKS-05。
真ん中のRadexとMKS-05はガイガーミュラー計数管で、右のRADIが日本製のシンチレーション式です。

シンチレーションの方が自然放射線を計測するのに適してるそうで、この動画を見ても正確そうなのがわかります。その代り上限が9.9μSV/hです。
対してガイガーミュラー計数管は精度の高いものでないと自然放射線レベルは苦手なようです。

見た感じTerra-Pは0.09μSV/h~0.11μSV/hです。
文部科学省発表のものと係数が違うものをかけているからか数値が大きいのかもしれません。ヨウ素、セシウム、そして人体の場所によって数値はかわります。

では、これを基準に僕が購入してからの放射線測定を見ていきます。
もう一度いいます、文部科学省発表の物とはずれがあります。

まず買ってすぐのいえの外側向けて測定 2010/04/22
alt
0.16μSV/hって!しかし、あくまで平均値なのでこの後徐々に落ち着いて0.1μSV/hが我が家周辺の基準値のようでした。
先ほどの動画と同じくらいと言う事です。

次に飛んで24日に投票ついでにうろうろしながら測定
alt
空間線量はほとんど0.1μSV/hなので壁や地面を測ってみたら微妙に上がる。
昨日雨降ってたけど地面や化粧石は0.17μSV/hあたりです。

都庁は花崗岩豊富なので周辺線量を測ってみる。24日。
alt
空間で壁や地面と同じ数値。

次は都庁の裏手の花崗岩のベンチ 24日
alt
0.22μSV/hまで上昇。

次も都庁裏手の橋近くの花崗岩の花壇の壁。24日
alt0.28μSV/hまで上昇。
花崗岩はカリウム40などが含まれている。
カリウム40はトリウムおよびウランと共に自然放射線量の約1/3にも達するそうです。
カリウム40の半減期は12.77億年。

そしてまた都庁の間の空間線量。 24日
alt
0.20μSV/hでした。
こうして見ると、安物では自然放射線レベルなのか福島第一から出てるものなのかは判断できない感じです。
ただし参考にはなります。

22日の人物の背中の線量測定。
alt
6.90μSV/h、ずっと測っていたら9.00μSV/hでした。
これは骨シンチグラフィというRI検査をした翌日です。
骨シンチグラフィは体内の状態を可視化する検査で、検査前にテクネチウムという天然には存在しない放射性同位元素を注射します。
そしてテクネチウムが骨に染み渡った所でガンマ線を可視化するそうです。
半減期は6時間で、ほとんどが尿などで排出できるすぐれた放射性物質です。

でも検査翌日の注射から24時間たっても結構な線量で、いきなりアラームがなってびっくりでした。
23日に測ったらもう自然放射レベルになってました。

こんな感じでTerra-Pは自然放射線には向かないと言う安かろう悪かろうな感じですた。